「経験を買う」が注目されている理由とは？具体的な方法を紹介します

近年、「経験を買う」行為が重視されるようになりました。

経験を買うとは、物質的なモノにお金をかけるのではなく、形に残らない体験にお金をかけることを意味します。

それでは、どうして「経験を買う」行為が注目されているのでしょうか？

経験を買うことでどのような効果を得られるのでしょうか？

今回の記事では、「経験を買う」意味や「経験を買う」が注目されている理由、経験を買う具体的な方法を紹介します。

経験を買うってどういう意味？

「経験を買う」とは、どういうことなのでしょうか？

「経験を買う」の意味

インターネットや本などで「経験を買う」という文言を見かけることはありませんか？

「買う」といえば洋服や本、家、車など、物質的なものをイメージする人が多いと思いのではないでしょうか。

しかし、ここで言う「経験を買う」とは、こういった物質的なモノではなく「体験」にお金をかけることを意味します。

具体的な例として、旅行や食事、学習、映画などが挙げられるでしょう。

ただ、例えば本を買うことは「読書」体験を購入していることになるので、「モノを買う」と「体験を買う」を完全に切り離せないケースもあります。

そういったことを踏まえると、「経験を買う」とは「物質的に形に残らないコトにお金をかける行為」と言ってもいいかもしれません。

「経験を買う」が注目されている理由

それでは、どうして「経験を買う」行為が注目されているのでしょうか？

幸せを感じやすい

モノを買うよりも経験を買ったほうが、幸せを感じやすいということは、「経験を買う」が注目されている大きな理由の一つでしょう。

実際に、テキサス大学やウィスコンシン大学の研究では、経験を買ったほうがより高い満足度を得られることが実証されているようです。

幸せホルモンと呼ばれるドーパミンは、刺激を受けたり、達成感を覚えたりする際に分泌されると言われています。

つまり、様々なことを経験することでドーパミンが分泌されやすくなり、幸せを感じやすくなるのです。

他人と比べにくい

「経験を買う」行為は、他人と比べにくいのが特徴です。

経験のあり方は人によって異なり、同じ経験でも感じ方や実践方法は変わってきます。

しかし、モノを買う場合、値段やデザイン、トレンドなどで他人と比較しやすいのです。

こういった比較は、虚栄心や嫉妬心、傲慢さに繋がってしまいます。

「どうしてあの人は良い車を持っているのか」「高級ブランドの時計を買ったから自慢したい」など、自分や他者にとってマイナスな思考に陥りやすくなるのです。

こういった事態を防ぐためにも、より自分と向き合いやすい「経験を買う」行為が注目されていると考えられます。

満足度を保ちやすい

満足度を保ちやすいため、「経験を買う」ことが注目されている可能性があります。

経験は一生モノです。

その時に感じた感情や感覚、考えなどが、現在、あるいは未来の自分を形作っていきます。

しかし、モノに対する満足度は時間が経つにつれて減少していきます。

もちろん、思い入れのあるモノやお気に入りのモノは必ずしもそうとは限りませんが、物質的なモノは購入後は特別かんは薄れてしまいます。

例えば、「店頭で気に入った洋服を購入したものの、3ヶ月で着なくなってしまった」などの経験がある人もいるのではないでしょうか。

経験の場合は、形に残らないので、満足度が目に見えて薄れてしまうことはありません。

自信に繋がる

経験を買ったほうがモノを購入するよりも、自信を得やすいです。

あらゆる経験をすることで、予測できない場面で臨機応変に対応したり、自分に余裕を持ったりできるようになります。

例えば、「1人で海外旅行をするという経験をする」ことで、トラブルに対応したり、リスクマネジメントをしたりする力を身につけられます。

ただモノを購入するだけでは、こういった自信を身につけられません。

いくら高級ブランドのアイテムを身につけていて、自信があるように見えたとしても、本質的な自信を得たとは言い難いでしょう。

それはモノが消滅した時に自信が残る可能性が低いためです。

経験を通して得た自信は、モノに依存せずに保つことができます。

劣化しない

経験がモノと異なるポイントとして、劣化しないことが挙げられるでしょう。

モノは時間が経つにつれて汚れたり、傷ついたりします。

いわば経年劣化です。

それに伴って価値が損なわれてしまい、一生同じ状態でモノを保持することは難しいでしょう。

しかし、経験はこういった劣化の心配をする必要がありません。

もちろん、時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり、その時に培ったスキルが衰えたりすることはあります。

ただ、経験はその人の本質的な考えや行動の礎となるものです。

そのため、モノのように損なわれてしまう心配をする必要がないのです。

ミニマルな暮らしを送りやすい

「経験を買う」行為が注目されている理由として、ミニマムな生活を送りやすいことが挙げられるでしょう。

ミニマルな暮らしとは、必要最低限のモノで生活をすることです。

余計なモノを買ったり、欲しいと思ったりしません。

こういったミニマルな暮らしは、「本当の豊かさとは何か」という問いが背景にあります。

大量生産・大量消費社会で、人々が多くのモノを所有できるようになった現在、もはやモノで幸せを得るのが難しくなっているのです。

モノに溢れている暮らしでは、生活の本質を見失ってしまう可能性があります。

「経験を買う」ことは、普段の生活に対する有り難みや特別さを再確認できる行為です。

そのため、ミニマルな暮らしと経験にお金を使う行為は、密接に繋がっていると言えます。

経験を買う具体的な方法

それでは、実際にどのように経験にお金を使えばいいのでしょうか。

旅行する

経験を買う例として、旅行は代表的な例と言えるでしょう。

普段とは違う体験をすることで、新たな視点を手に入れたり、様々な人と出会ったりできます。

例えば、海外旅行では新たな文化や人々の習慣、言語など、新しい刺激に溢れています。

自分が当たり前と思っていたことが当たり前ではない世界で、感じることは多くあるのではないでしょうか。

「海外旅行をして人生が変わった」という人もいるくらいですから、旅行ではかけがえのない経験ができる可能性が高いです。

習い事に通う

習い事に通うことも「経験を買う」行為に該当します。

新たなスキルや技術、知識を身につけることで、視野が広がるだけでなく、共通の趣味を持った人とも出会える可能性があります。

例えば、ピアノやギター、絵画、陶芸、ヨガなど、習い事には様々なものがあります。

現在は、オンラインスクールで教えてもらえる習い事もあるので、忙しい人も挑戦しやすいでしょう。

興味がひかれる習い事に挑戦してみてはいかがでしょうか。

外食する

美味しいものを食べに行くことも、重要な経験のひとつです。

美味しいご飯を食べることで幸福度が高まり、日々の生活が豊かになります。

中には、旅行をしながら各地の美味しいグルメを楽しむ人も多く見受けられます。

ラーメンやお寿司、蕎麦、ピザなど、自分の好物を食べに出かけてみましょう。

ミュージアムに行く

経験を買う例として、ミュージアムに行くことが挙げられるでしょう。

博物館や美術館などの展示を見たり、企画展を訪れたりします。

ミュージアムは、様々な展示品を見ることで知的好奇心が刺激され、満足感を得ることができる場所です。

美術館では絵画を鑑賞することで、感性を高めたり、感動したりすることができます。

デートや1人でお出かけするにもピッタリな場所なので、気になるミュージアムをチェックしてみてください。

様々な経験をしよう

今回の記事では、「経験を買う」意味や「経験を買う」が注目されている理由、経験を買う具体的な方法を紹介しました。

近年はミニマルな価値観が台頭したり、モノを購入することによるストレスなどが見直されたりしたことで、経験を買う行為が注目されています。

旅行や食事、習い事など、気軽に実践できるので、興味のある方法で経験を買ってみましょう。